チャリで四国九州リベンジ2018 14日目 2018/4/12 岡山〜神戸〜尼崎
岡山駅
ネットカフェをでれば、夜とは違う景色があった。
あの怪しいアジア系女性がマッサジ、マッサジ言っている夜の世界からは一変し、
爽やかで忙しい空気が流れていた。
スーツを着た社会人が続々と出勤する中で、私は変な格好をして走る準備をしていた。
向こう側では違法駐輪を取り締まるじいさんがずっとこちらを凝視。
彼は旅人に談笑しにくるタイプではなく、取締精神が朝からみなぎっているタイプで、案の定、少しチャリンコをおいてコンビニでパンを食べるだけで、注意された。
このタイプの人間は柔軟な対応という方法を一切知らないし、長い人生で一体何を学んできたんだ!と胸ぐらを掴んでやりたいぐらい。
国道250号線を東に進める。
岡山駅前は会社員だらけのビジネス街であったが、2kmほど離れればその雰囲気は
ガラッとなくなる。
瀬戸内市。
R2の方は備前市の船坂峠を経由し、一方でR250は海沿いの日生(ひなせ)を経由する。
R2は幹線道路で危険であること、そしてどうしても日生に行きたい理由(なんでしょう)があること、
により海沿いに進む。
この景色もおそらくチャリで4回ほど見ていて、「学生時代よく通った道」
に認定されそうだ。
岡山に縁もゆかりもないのに。
自分はここからおそらく3日以上かけて横浜に帰るというのに、新幹線は新横浜までおそらく4時間あれば着くだろう。
10倍ほどの速度差で抜かれるたびに、切ない気持ちになる。
山陽地方でよく見るのがこのZAGZAGってやつ。
元々はドラッグストアを展開する会社らしい。
こういう地方特有のチェーン店を見るとなんか興奮してきたなあ。
間違いない。ちょっと何言ってるか分からない。
備前市。
ここで国道2号と国道250号が分かれる。
交通インフラ全体において、岡山兵庫県境は内陸ルートと海沿いルートの二手に分かれることが言える。
山陽道の備前インターも存在する国道2号線は、山に囲まれたバイパス道路といった感じで、景色もつまらないし、なにせトラックだらけで落ち着かないのだが、
この国道250号は車通りも少なく、時折左側に自転車用にナビラインが敷かれたりもする。
ここから日生(ひなせ)という地域に入る。
いわゆる漁師の街だ。
穏やかな波の音。
磯の香りと春の穏やかな風が眠気を誘う。
ものすごく好きな街なので、ここに自分のおばあちゃんをもう1人作って、遊びに行きたいくらいである。
ナンパしよう。
日生のカキオコ
いつもこの日生の街にくるのが夕方だから、行けないままずっと気になるお店があった。
それがこの看板に書いてあるタマちゃん。
平日の昼間でもそこそこ賑わっていて、この辺では最も繁盛しているお店だという。
ちなみにここはお好み焼き屋だ。
あまりに人気のお店なので、きちんと混雑したときの対策も取られている。
先に待合室で、受付と注文を済ませ、待ち時間が長い場合は携帯に連絡しますよ、と。
この日は流石に平日の昼で、地元の家族づれが食べに来ているくらい。すぐに入れた。
店内は...普通のお好み焼き屋と変わりはない。
テレビでヒルナンデスが流れていて、店員含め、みんなぼーっと見ているような光景。
あ、1つ挙げるとすれば芸能人のサインがびっしり。
メニュー表の情報量...
どこから突っ込んでいいのかが分からない。
この狂気を感じるメニュー表はむしろ才能なのかもしれない。
いちいち語尾に「ネ」を入れてくるあたりが、なんかもうズルいのだ。
とにかく大将が皮肉なことに牡蠣が苦手であること、店内にイチローのサインは貼ってあるのは確かだが何処にあるのかは分かっていないこと。突っ込んだら負け。
今回はカキオコの烝にしよう...
これが日生名物カキオコ!
目の前の鉄板でプリップリの牡蠣が焼かれるのは....
大迫力。
東京で食べる牡蠣とは一味違う。
すぐそこでとってきた牡蠣をその場所で食べるから
満足感を得られる気がする(語彙力の欠如)
店内は、別に接客おもてなしスタイルでもないから、ゆる〜く焼いている。
焼きあがるまで店員さんはずっとスマホをいじっていたりするのだが、
それも全然許せてしまうような、雰囲気が店内には漂っていた。
出来上がり!
安くはないものの、焼きあがってみると、かなりのボリューム。
分厚いカリッカリの生地から飛び出すジューシーでミルキーな
大量の牡蠣たち。たまらねえ。
これはわざわざ岡山まで行って、また食べに行く価値がある。
⬆︎ツッコミどころ満載のホームページ
確かオープン15周年記念だかで、記念ボールペンをいただいた。
兵庫県突入
国道250号線を3kmほど進めばすぐに県境をすぎ兵庫県赤穂(あこう)市に入る。
この県境の峠がまあまあ心臓にくる。
峠を下り終えて、赤穂市街に入るも、まだまだ田舎だ。
多分兵庫県民からしたら「赤穂ってほぼ岡山やん〜」みたいな話をされてそう(失礼)
...
めちゃくちゃ乾燥した風と、カキオコの満腹感と
花粉がかなり眠気を誘いついに公園でダウンしてしまう。
だんだん自転車乗りながら目を閉じ始めてしまうため、諦めてお昼寝。1時間くらい寝たかも。
何度もここで写真を撮っているがこの大石内蔵助が一体何をした人なのか未だに分かっていない。
赤穂の景色はこんな感じだ。
兵庫県なのに、周りにあるのは山と川。
ここから抜け出すにはさらに山を通らないといけない。
やっぱりまだ岡山県なのではないか。
ここでサイクルコンピュータのケーブルが切れていることに気づく。
いきなりキレたよ。
ガムテープもっててよかった、、、
高取峠。
トンネルを作るときはちゃんと自転車も通れるようにしてね。
この峠もかなりきつい。短時間で一気にこえるタイプの上り坂なので、体力をかなり消費する。
頂上には赤穂浪士たち。
相生(あいおい)市へ。
相生のマックスバリュで例のドーピング剤(ポカリ×レッドブル)を作る。
もう体力の限界が近づいていた。
この景色を毎年この時期に何度も見ているな...
今までお金の節約のために、手洗い場の水道を飲み続けていたが、
慣れるどころか、まずいと感じるようになってきた。
そこでコンビニよりも安いイオンで飲み物を大量にストックしておく。
このマックスバリュは毎回必ず寄っている。
道の駅 あいおい白龍(ペーロン)城
ここの天然ラドン泉、毎回惹かれるんだが、
どうしても相生という場所柄、立ち寄れない。
毎回神戸まで向かっている道中なので、ここからあと70km
走るのに一度風呂に入って、また汗を流すのもバカバカしい。
国道2号線に復帰。
ここからしばらくは、命の危険と隣り合わせに。
相生市〜たつの市の国道2号線区間は多くの大型トラックが行き交い、
しかも80km/h程度で流れている。
幅ギリギリを走るトレーラー(前のキャビンよりも後ろの荷台の幅が広いタイプのアレ)が多く、さらに路側帯があるところとないところがランダムで出てきて、抜かされるタイミングを間違えれば下敷きになってしまう。
事故多発区間でもあり、最近でもトラックと軽自動車の玉突き死亡事故も起きている。
油断していると自転車走行禁止区間に。
ここに置かれても夜だと全然気づかないし、もうちょっと分かりやすくしてくんねえかな。マジで。
ここも見逃してしまうと、戻れなくなる。
橋の下をくぐり...
県道725号で太子町へ。
ここからしばらくは安全な道で姫路まで行ける。一応この道路は国道2号の旧道になる。
姫路には、焼肉屋に⚪︎⚪︎街宣車が止まっているという異様な光景が見える。
「グローリー工業前の潰れた焼肉屋」と調べると、たくさん検索がヒットする。さすが兵庫県。
この光景も毎年見てきたのだが、2018年6月に撤去されこの焼肉屋も解体されたそうだ。
ギリギリ姫路城。
こんなことを言ったら怒られるかもしれないが、姫路はさほど都会ではない。
駅前から姫路城までの通りは都会感を匂わせるが、2km進めばご覧の通り地方のロードサイドになる。
こういうところは大抵、牛丼屋だったりうどん屋だったりするから、コンビニ飯を避けるために、コスパ重視でご飯だったり野菜だったりを流しこむ。
高砂市。
姫路から神戸までは国道250号よりも国道2号線の方が走りやすい。
2号線はここ以外にも加古川バイパスという幹線道路が並走しているため、この旧道は車の流れが穏やか。
おかげさまで走りながら眠くなってくるわけだが...
時間が経つにつれ、下校の学生や買い物の主婦が増えてくるわけだが、どうも関東とは違う雰囲気がある。
ちなみに自転車のマナーはひどく、何度逆走くそチャリンコに出くわしたことか。
関西はエスカレーター見たいなノリで自転車も右側通行なのだろうか。んなわけねーよ。
明石市。
だんだん交通量も多くなる。
自由の女神はパチンコ屋の象徴なのだ。
気がつけば、どこもかしこも軽自動車だらけ。
地方都市での生活は、軽自動車で十分なのだ。
明石の駅前はもしかしたら姫路よりも栄えているかもしれない。
ここから広義での”大阪”に入るわけで、大都市圏の景色に段々と変化する。
おっと、天文科学館の文字が。
ここが子午線の東経135度に位置するまちであることを忘れてはいけない。
いや、忘れそうなくらいこの街は全然アピールしていないのだ...。
明石海峡大橋→神戸
やがて海沿いに出て、左に関西本線が走るいつもの景色に。
右側をよく見れば明石海峡大橋が。
住所では神戸市垂水区になる。
舞子公園から間近に望むことができ、写真をとっている人、釣りをしている人など様々だった。
よく見ると橋の下層部に何やら灯りが。
実際に歩くことができてあの灯りはレストランになっているんだって。
橋の上からは神戸市の街を上から見下ろすことができる。
舞子公園は西洋の広場を意識しているような建造物が多い。カップルもたくさんいた。
この公園の隣は三井のアウトレットがあったりで、ホテルもそこそこあり、リゾート開発されている。
再び国道2号線を走るよ!いつもここは追い風が吹いていて、40km/h近くで走れるエリア。
ここから道路の幅が拡張され、
長田区に入れば、上に阪神高速が通るようになる。
ポートタワー!!
いつも深夜に到着するもんだから、光っているところを
見たことがなかった。
JFN系列のKiss FM KOBEが隣接していた。
我ながらいい写真!!
このメリケンパーク周辺は、ロマンチックなデートスポットかと思いきや、
そうでもなく、
大量にウーファーを積んだヤン車たちが爆音を鳴らしにきているくらい。
そこに、ロマンは、なかった、
神戸市も中央区まで入ると流石に大都会。
この旅で一番街灯が付いている土地にきた気がする。
ちょっと時間もあるので三宮周辺も観光しよう...ということで
多分3周くらいした。街に漂う匂いが、ハイブランドの香水の匂い。
自転車に乗っていても気づいてしまうこの感じ...みんな強い香水ふってるだろ。
再び国道2号へ。あとは兵庫県内をひたすら脱するのみ...
神戸市東灘区から、富裕層のまち芦屋市、そして西宮市と順調に抜けるものの...やばい眠すぎる....信号待ちとかで居眠りするレベルで。
甲子園球場
そしてこちらがいつも見逃してしまう阪神甲子園球場。
多分最後に来たの2003年とかだ...自分が思い描いていたあのツタは何処へ...
よく見たら生えとるやん。
以外にツタだらけだった。
2006年に改修工事をしたそうで、あの汚い球場はとっくのとうに無くなっていた。
この写真の量からもわかる通り、久々に見る甲子園にテンション上がっていた。
西宮駅。
兵庫医科大学。学費3700万円。
このまま大阪まで行くはずだったのだが眠すぎて体が全く動かなかった。
しかも腹減ったし、全然お風呂入れていないから臭いし。
洗濯物も一周してしまったため、臭い。納豆。臭い。
尼崎市(ヤーさんの街)(ダウンタウンを生んだ街)まで出て、フラフラしていると...
あるじゃないか、銭湯にコインランドリーにラーメン屋!
尼崎 鳥そば さくら
尼崎センタープール前駅 麺舗 さくら
濃厚とりそば。
初めて入るラーメン屋ってなんか抵抗あるんだけど、ここは久しぶりに感動した。麺は細め、比較的ヘルシー(?)なラーメンだが、このスープがまろやかでたまらねぇ。写真からもわかる通り、粘り気が強く、冷え切った体をじわっと喉から温めてくれる。
ご飯をつけて800円。コスパ良し。
最後はこの銭湯に。この周辺は銭湯が2つあって、こちらのみずきの湯は午前2時まで営業。
ということで、入る前にコンビニでストロングゼロを決め(アホ)、
お風呂から上がれば、リクライニングチェアで閉店ギリギリまで寝ることにした。ちょっとでも寝て楽になろう、、、