チャリで四国九州リベンジ2018 10日目 2018/4/8 四万十~鬼北〜梼原
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物産館サンリバー四万十で、ぐうたら起床。
今日も相変わらず寒くて、さらには最近全然寝れていないから普通に
明るくなってから起きた。
でも開店する前には、野宿していることがバレたくないので、こそこそと
片付ける。
チャリ旅中はふと朝ごはんに、コンビニの明太バタースパゲッティを
食べたくなる時があって、
イートインでカロリーを爆発的に摂取していた。
ちなみに、今日は4/8。休みは4/14の夕方がタイムリミットだ。
意外に日程に余裕がない。
・青春18きっぷが使えるのは4/10まで
これ、かなりの痛手で
元々4/10には四国を脱出し広島の尾道からゆったり青春18きっぷで
帰ろうかな、って思っていた。
が、
・祖谷渓
これを回るのに約500kmほどの距離があって、
ずっと山奥を攻めていく感じで、、、
絶対に4/10に尾道は間に合いません♡
いや、でもとりあえずは四国カルストには今日中に入って、
なんならそこでテントを張ってしまおう、そんな感じだ。
県道340号を上る。
今回はしばらく四万十川に沿って山の方へ登っていく。
今日の目的地は四国カルストなのだが、
まずは高知県の梼原(ゆすはら)町という内陸まで入る。
梼原に向かうまでは
・国道441号(青いルート)
・国道439号(黄色い、ピンのところまで最短でいけるルート)
とあるのだが、
国道439号は通称【ヨサク】と呼ばれる四国でも有名な”酷道”。
イケダハヤト氏が記事にしているので、ぜひ読んでみてほしい👇
日本屈指の「酷道」439号線(西側)を走破してみる……やめときゃよかった。 : まだ東京で消耗してるの?
なので結局国道441号線へ。
国道に出るまではしばらくこの県道へ。
ここに来たのには理由があるんです。
ほら!!
佐田の沈下橋。
小学校の頃、地理の教科書で出てくるでしょう。
高知にはたくさんの沈下橋と呼ばれる川にかかる橋があって
その名の通り、川の増水時に沈んでしまいます。
こんな写真を撮ってみるのだが、
写真の通り欄干が無いため
少しでも風が吹くと見事にチャリンコが四万十川にドロップイン
する。
(実際に何回かあわててチャリンコを押さえに行った)
意外に橋も長い。
この欄干が無いのがこの沈下橋の最大の特徴で、
増水時に橋が流れてしまうのを防げるらしい。
動画にもしてみました。
幅は車一台、ギリ二台が通れるくらいかな〜。
こんなところ、落ちてしまいそうで車で通りたくないが、
この辺に住んでいる人はそもそもこの沈下橋を通らないと生活ができない。
ちなみに四万十の自動車学校ではこの沈下橋は必須のコースになっていて
車二台をすれすれで離合させるという鬼畜な試練がくだされるらしい。
意外に川からの高さはある。
しかし逆を言えば
川が増水すると、この高さでも沈んでしまう時があるってことだ。
最後の清流と言われるだけあって、水はかなり綺麗。
小魚がたくさん群れをなしていた。
ちなみに、写真では自分一人だけがポツンと佇んでいるみたいな感じになっているが、
四万十川沿いでトレイルランイベントみたいなのが行われていて、そこそこ人で賑わっていた。
この辺の人はみんな、自分に挨拶をしてくる。いい感じ。
ねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこねこ
近くに【川】という喫茶店があって、ネコたちに占拠されていた...!!
猫カフェかよ。
ねえねえ
えぇ...
警戒心ゼロ。
気づけば足にスリスリしている。
おう、よしよしよし
えぇ...増えた...
おまえもか...??
おう...そうか
てな感じで、警戒心を失ってしまったネコ様たちが
大量発生していた...
なんか、どうでもよくなってくるな、いろいろ。
気がついたら下のジャージが毛だらけでモジャモジャになっていた...
持っていたガムテープでペリペリと処理をする...嗚呼、猫の代償。
ちなみにこの猫様たちは人間よりも立場が上になっていて、
駐車場に車が止めに来ても猫はただ車を呆然とみるだけ。
わざわざ運転手がねこを抱えて退かしていた。w
気がつけば一時間近く時間を潰していた...
まだまだ県道340号を登る。
突然現れる採石場。
三里の沈下橋。
「この周辺地域は屋外広告物禁止区域です」なのに
左端に見えるものisなに
川登地区。わずかながら小さな町になっている。
が、電波が通じないwww
高瀬沈下橋。
何が言いたいかって、
民家の集落まで行くのには、わざわざ橋を渡って行かねばならないのだ。
少し上流に上って来て、気のせいか青々してきた気がする。
こちらは国道441号線。道なりにひたすら上っていきます。
沈下橋だらけやん...
うん??こんなところに荷物満載のチャリダー??
とりあえず挨拶をして抜かす。
念のため言っておくが、ここも国道だ。
決して住宅街の路地ではない。
見通しの悪い1車線。
カーブ越しにすれ違うこともある。
この辺の車の運転は穏やかで、自転車でも譲ってくれる。
恐ろしいことに、一時間以上人工物が見えてこない。
こんなところも中々珍しいよね。
ただお遍路さん用にちょいちょい、トイレと東屋は現れたりする。
マジで山と川しかない。
中半(なかば)休憩所。
四万十市と江川崎の中間にあるから、ナカバらしい。
あんまわからん。
とそこに、またもや自転車を発見!
あれ、この国旗なんだっけ..と思えば陽気なおばさん登場。
ほえあーあーゆーふろーむ?
と聞けばマレーシア人だそう。
さっき自分が抜かした自転車は旦那さんで、先に走るは奥さん。
自転車で八十八ケ所お遍路をしているそうだ。
拙い英語で会話した結果、坂がきついっていうのは分かった。
1日150~200km走っていると話すと、リアリー?って驚いてた。
相変わらず、携帯の電波は入らない。というか基地局がないんじゃね?
※ちなみに気温は10℃とクソ寒いですが、真夏には41℃を記録する地域です。
向こうにかかるは岩間沈下橋。
撮影のロケ地になるほど有名な沈下橋だが...
崩落しています。通れません。リアルに沈下。
何もねえけど無駄に舗装はきれい。
トンネルを越えればようやく西土佐の街があらわれる。
近くには予土線という電車も現れて、ようやく文明が復活....いや、しすぎだろ。
道の駅 よって!西土佐 で休憩しようと決めていたのだが、なんかめっちゃ混んでるぞ。
駐車場の誘導の警備員がいるって...
と、左に現れたのはめちゃくちゃ綺麗な道の駅...いや見た目は美術館だ。
新築の木材の匂いが残っている。
今日はたまたま道の駅が開業して2周年で、盛大にイベントをやっていた。(てことは準備やらで昨日の夜とか野宿できなかったやん)
↑当日の様子が公式サイトに記事化されている。
というか公式サイトも、チラシも、"最先端の田舎"のイメージが強い。
四万十牛カレー¥650
意外にも、牛肉がたくさんゴロゴロ転がっていた。
素材に全て地元のものを使っており、まさに地産地消のメニューが揃うレストラン。
ご飯を食べていたらさっきのマレーシア人も到着。
自転車も多くて、バイクラックにはたくさん高級なロードバイクが止まっていた。
館内で自転車乗りに話しかける。
兄さん「私たちは中村の方に戻りますよ。あなたはどちらまで向かうんですか?」
俺「僕は四国カルストまで上っちゃおうかな、と!」
兄さん「え。今日大雪ですよ?」
俺「え?」
兄さん「すごい積もってますよ?」
...は?
4月だし、寒いとはいえめっちゃ晴れてるやん。
☝︎四国カルストの様子。スキー場かな?
ああまた予定変更...どうせ今日はどんなに急いでもたどり着けないんだ...とほほ。
道の駅の屋台で図々しく試食をしまくって、ようやく出発。
国道381号へ。一度愛媛方面へ。
愛媛県松野町。
面白いのがこの県境から突然自転車レーンが現れる。
こんなに山奥なのに。
さすが自転車誘致国、伊予国。
バイクラックと、雑魚寝ができる小屋。
さっきまで山と四万十川という感じではあったが、
この辺は小規模の街、民家、電車と
文明がそこそこ栄えていた。
道の駅 虹の森公園まつの。
売店はもちろん、広い公園、ガラス工房、淡水魚水族館。
そしてなぜだかペンギンも。いる。
「あざみ野」
ガラス工房。日曜日なのでそこまで稼働はしていなかった。
淡水魚水族館。
果たして白いナマコは淡水魚なのか。
このエリアは道の駅が頻繁に現れて
下手したら5km走れば
次の道の駅にぶつかる。
鬼北町。道の駅 森の三角ぼうし。
本当にすぐ近くに
次の道の駅が出てくる。
実はこの鬼のモニュメントを見たくて鬼北町に寄ったのである。
彼の名は鬼王丸。
肩にキジが乘っているの面白いでしょ?
でも、このキジは”この地域の特産品”という立ち位置らしい。
食べるんかい。
実はこの鬼北町、訪れるのは2回目で
この1年前に
真っ暗な山奥で力尽きていた場所がこの鬼北町だ。
後で調べたら町内の2つの道の駅にでかいモニュメントがあったというのを知り、当時悔しい想いをしたのだ。
まあ、これをただ見るだけなんだけど。
リアルで不気味なカカシも並ぶ。
国道320号へ。ここから少しずつ標高をあげていく。
日曜日ともあって何台ものロードバイクとすれ違う。
キジ肉直売所!!!
道の駅 日吉夢産地。
彼女の名は柚鬼媛(ゆきひめ)。
先ほど現れた鬼王丸とシリーズモノになっているそう。
柚という漢字が入っているのも、鬼北町の特産品だからだ。
下心ありきな角度。
エロいな。
遠巻きにもこんなに巨大なのが分かる。
この先どれだけ進んでも四国カルストには登れないのでこの辺で
ゆったり休憩することにした。
道の駅のお弁当って、コンビニとどこか違う、手作りで体に優しい味がするんだよな。
ベンチでお昼寝をして、自転車を出すときにロードバイクのお兄さん発見。
大洲市からやってきたお兄さんも、四国カルストまで登りに行こうとしたんだけど、
雪だと聞いてここで引き返すんだって。
これ、持っていてください!と言われて、反射用のタスキを渡された。
ありがてぇ〜。
一年ぶりに訪れた鬼北町日吉地区。
日吉の駐在所のおまわりさんに助けられ、
この近くのホテル、宝泉坊ロッジまで行きなさい!
って紹介されたのも懐かしい。
にしてもやけにカカシのクオリティ高すぎだろ。
立派なクリエイターがこの鬼北町にいるに違いない...
一年前、夜真っ暗で、獣の鳴き声しか聞こえなかったのも
明るければ、穏やかな景色が広がっていた。
まさに一年前に走った道を逆方向から走っている。
ちらほら現れる民家ではおじさんが庭仕事をしていて、
ニコッとこちらを見ては会釈を返してくれる。
にしても坂がきつすぎ!
一年前、なんであんなに死にかけていたんだろう、と思っていたが
これは確かに体力持たないwww
ただでさえ休むところもコンビニもないし、当時は明らかにライトの明るさが不足していたし、
テント持っていなかったし。
この長い長い〜のぼり坂を〜〜
テントをサドルの後ろに載せて〜〜
一度愛媛県を脱出します。
ちなみに昔は日吉”村”だったそうで。
村の方がしっくりくる。
ああああああ
山の中でこんなの見たらトラウマになるわwwwwやめいwww
ひたすら急勾配の坂を登っていく。日がくれて風がかなり冷たくなってきた。
またリアルなカカシ...
このトンネルを抜けた先の交差点を、左に曲がれば地芳(じよし)峠、
つまりは四国カルストへの入り口になる。
つまりこれ以上進んでも雪に凍えて四国の山奥で
魂だけ抜けてしまいそうなので、、、
暗くなる前に今日を終える。
梼原(ゆすはら)の街を散策する。
いうまでもなく山奥の小さな街だが、歩いてみると結構面白い。
こんな古民家がたくさん並ぶようなところだが、
なんだ!?急にこんなモダンな建物が!!
実はこれ町役場なんです。
かなり意外でしょ?
有名建築家 隈研吾 氏が手がけ、2006年に建てられた。
ホームページもかなりスタイリッシュ。
町内のほとんどが山林(というか街がこの役場周辺くらいしかない)で
もともとは林業の町だったんだけど、
最近では風力、太陽光、水力などの発電方法を街全体で取り入れ、環境モデル都市に指定されている。
ゆすはら千百年物語り資料館。
残念ながら役場も資料館もしまっていた...
梼原町のキャッチコピーは”雲の上のまち”(標高1400mの四国カルスト)
そして
”坂本龍馬 脱藩の地”
だ。
「脱藩」を誇らしげに謳っているのもどこかシュールなものは残るが
それに付け加え、龍馬脱藩マラソンなんてのも毎年やっているらしい...
ちなみに脱藩とは藩を脱して浪人することだが、
この町に東進も駿台も河合もなかった。
さざれ石。
ちゃんと苔も生えてる。
あのモダンな役場とは対照に、町には小江戸感溢れる建物の方が多い。
しかし日曜日の18時に、空いていたのは総合庁舎のみで
地元の住民がたくさん集っていた。
総合庁舎ではレンタサイクルもやっていた。
さらっと散策を終えて温泉へ向かう。
この先にもずっと上り坂が続いていて、だんだん気が滅入ってくる。
果てしねえ、、、
本日のゴール 雲の上の温泉。
一年前、真っ暗な山奥で、唯一明かりが灯っていた場所だった。
温泉もあれば、ホテルもありどうやら町が運営しているらしい。
近くには坂本龍馬脱藩の道。
ここにも隈研吾!
ホテルやレストランの方は隈研吾氏が手がけたそうだ。
はい終了!
自分しかいない温泉の食堂。
店員のお姉さんに四国カルストへの行き方を聞きつつ
明日からの予定を立てる。
ちなみに温泉は500円と良心的な価格。
四国カルストは氷点下だってよ...
22時ギリギリでお風呂を出て、隈研吾氏が手がけたと言われる野ざらしのテントで就寝。
駐車場の隅っこで今日もホームレス。
1度って...
夜は街灯ひとつないんだけど、星は空いっぱいに広がっていた。
iPhoneでもこれだけ映る。