チャリで四国九州リベンジ2018 8日目 2018/4/6 熊本〜阿蘇〜佐伯
朝の熊本は雨。この旅で初めて悪天候に見舞われていた。
鹿児島の阿久根以降洗濯をしていないので
流石に衣服が酸っぱい。
自分でも分かる。おえええ
雨だし、洗濯したいし、
いやそもそも福岡の例の人と
今度は熊本で会うし、
もういっそダラダラしてしまえ、そんな感じ。
ひとまず、コインランドリーで洗濯アンド乾燥待ち。
今履いているパンツも洗いたい問題、旅人あるあるだと思います。そういうときは、
安心しないでください。履いてまs...
ダラダラ。
熊本も来るのは2回目なんだけど、どうもこのちょうど良く活気がある感じは大好きだ。
熊本のアーケード、上通(かみとおり)。
一瞬鹿児島の景色に見えなくもない。
熊本の強みはくまモンがいることだ。
どんなに頑張っても他のゆるキャラにはない、もはや謎の貫禄さえ今ではある。
「よく回る玉」
「よく回す不審者」
二人で、せっかく熊本に来たのだから、それっぽいのを食べようなんて話をしていたのだが、
最近の地方都市の悪いところ、アーケード街にはチェーン店がひしめき合っているのだ。
「ビッグエコー」「サンマルクカフェ」「吉野家」「パチンコ」など、まさに小江戸...小新宿状態でどうも観光しにくい。
別に観光客よりも熊本の人が遊ぶ場所の方が大事なんだろうけど。
最近は同じような景色が特にアーケードにありがちだ。
んで、熊本といえば馬刺しじゃね...???
結局安くウマを食べたいって話になって寄ったのが
ここ。海老バルの方じゃなくて、馬タン牛タンの方ね。
「ばたんぎゅうたん」って読むんだけど、個人的には「ウマたんウシたん」の方が可愛くて好き。
うるせえ勝手に言ってろってな。
なんてったってこの馬丼、ご飯も大盛りで980円で食べられる。
これはマージでおすすめ。
ランチ限定だとは思うんだけど、高級な馬刺しを食べるお金はないし...手軽に食べられる馬丼、普通に美味しい。
ドリンクもついて980円♡
熊本交通センターは今再開発真っ最中で、どこもかしこも工事!工事!って感じでガチャガチャ言っていた。
じゃあ、もう行くわ!
ちょっとそっけない感じで別れて、
いざチャリ走スタート。
まだ雨はパラパラ...
熊本城の石垣はまだ地震の影響で崩れている部分もあった。
熊本県民テレビ。なんだこの名前は.....
決して小さいテレビ局でもなく、一応日テレ系列だ。
県道337号線。左に走るはJR豊肥本線、国道58号線にも沿っている。
熊本から九州を横断するようなルート。
そして、明け方のフェリーに間に合わせるという条件付き。
緩やかな上り坂が続く。
いやーな標識が見える。
熊本地震の影響まだ終わらず、国道57号は地震の影響で通行止め。
これで嫌というほど阿蘇山を堪能できる。
阿蘇ミルクロードを経由してわざわざ標高791mに登らせられる。。。
いきなりのキツめのヒルクライム。
何がきついって、熊本から大分に向かうにはこの道しかないので、
交通量がとにかく多い。
それでこの上り坂。
南阿蘇村。
おじいちゃんが倒れてる...
この辺、気になる看板が多くて...
ばあちゃん飛び出し注意とか...
ルンバみたいな?芝刈りロボット
つかまえたら けたくっけんな
サーキットに行け
など標高が上がるほどに煽り文句が強くなる方式。
雨は上がったものの、寒くてこの前までの南国熱帯気候はどこに、といった寒さだ。
しまいには段々と景色が真っ白になっていく....ひええ
阿蘇市。
気温は7度にまで下がる。
私は阿蘇山を見に来たんだが、それらしきものは辺りに何も見えない。
このザマである。
何が何だか分からず、ただ寒いだけ。
えええええ。
風も強い。
大観峰まで登ろうか思っていたが、登っていっても何も見えないのはお察し。
車もみんなフォグランプを焚いていた。
ああああああああ阿蘇山
上の方なんも見えねええええ
こうやって色々な角度から撮ってみるも、、キリが流れているだけの写真にしか写らない。
少し期待して晴れるのを待ってみるも、全く見込みなし。
諦めて、下界へ下る。
この辺には「ラピュタの道」と言われる映画の世界そのままの峠道も存在するのだが、こちらも地震の影響で復旧の目処が立っていないらしい。
ここから国道57号に復帰し、ひたすら大分方面へ向かう。
時刻はすでに夕方6時、日が暮れだしている。
さっきのミルクロードとは一転、国道沿いはリゾート開発されていた。
道の駅 阿蘇。
最近の道の駅にはどこにでもロードバイクのサドルラックが常設されている。
意外に、人家やコンビニも多い。
滝室坂。
大分との県境手前でもう一つ、
3km/200m upの峠道を越えなければならない。
これが意外と体に応えて、
街灯などはあるものの疲労しきった脚に
追い討ちをかけられる。
オレンジ色の街灯が多数つけられているだけメンタルが
保たれている。。。
と、その安心感を裏切るかのように頂上についた途端に街灯なくなる。
あと、寒い。
そこでたまたま見つけた道の駅 波野でしばらく暖をとる。
自転車に積んでいたお菓子を食べ、ライトの電池を交換し、仮眠をとる。
どうもこの休憩所、24時間空いているらしく、
もうこのまま朝まで寝てしまいたかった。
けれど、朝の3時のフェリーに乗らないといけないし、なかなか甘えられない。
しんどいいいい。
しぶしぶ自転車に乗り込む....
ここから大分県突入!
竹田市。
だがしかし、この先何も街がないんだよな...
6度。おとといまで22度だったのにな。
街灯が全くねえんじゃこのやろ!!
おまけに突然、車通りがなくなる。
まだ夜の8時とかなんだけど、
田舎の8時ってめっちゃ遅い時間に感じるのよね。
いや、むしろ8時も夜の3時も変わらんくらいなんだがな。
道の駅すごう。
道の駅を見つけるたびに休憩を挟む弱小チャリダーになりつつある。
ここのローソン、イートインはちゃんと電源付き。
3つもデバイスを充電させてくれる、ローソンをみんな見習ってくれ。
竹田市街。
かなり小さな街であるため、コンビニくらいしか夜はやっていない。
道の駅あさじでまた休憩。
早く寝たいの一心である。
この日は金曜日の夜で、遠征に向かうサッカー部のバスが止まっていた。
ここは最近になっていくつもの市町村が合併してできた市だが、
昔の町の看板が今だに残されていた。
大野”町”の部分だけ消せていればいいだろうっていう荒技だ。
ここまで来ると、この街で動いているのは自分くらいしかいなかった。
やけに目と鼻がムズムズする。
この辺、スギがたくさん生えているもんだから、どう頑張っても花粉症になる。
時期的にも。
しまいには雨上がりの花粉が一番飛散するっていうから、鼻水を垂らしながら山を下っていた。
県道57号線。山内・田口って言われてもどこだか分からない。
豊後大野犬飼地区。
ここから国道10号線へ。
昨日と今日と国道3号と国道10号を行ったり来たりしている、謎のルートだ。
九州の西へ行ったり東へ行ったり。
時刻は夜の0時半。
大分の山間部を突き抜ける国道10号は、
大型のトレーラーが轟音を立てて、どんどん自分を抜いて行った。
臼杵(うすき)市。
またまた、小さな峠越え。中ノ谷峠。
お昼からスタートなのに、そこそこの距離と、まあまあの獲得標高。
たくさんの山があっても、自転車旅に慣れてしまえば、ライトさえしっかり明るければ、マイペースに登ればいい。(←2年前四国の山奥で死にかけていた人)
ここで今回の目的地、佐伯市。
中ノ谷峠を登り始めたあたりから、風がかなり強い。
追い風がかなり功を奏して、上り坂でもスイスイ登っていく。
頂上付近はかなり明るい。
国道217号線。
大分で気になるのは、合併の影響で消滅した前の市町村の標識が今だに
たくさん残っていたことだ。
海沿いの市街地に来ると、さらに風の勢いが増した。
深夜1時過ぎの佐伯市街。
当然どこも静かだ。
最近はどこに行っても出てくる、ホテルルートイン。
佐伯駅。ちなみにさえきじゃなくて、さ!い!き!
到着!
駅から2km海に向かったところに、佐伯港...四国に向かう宿毛フェリーに乗れる。
九州から四国というと、大分から八幡浜に向かうフェリーがメジャーであろうが、
足摺岬や四国カルストを目指したい自分にとっては高知県宿毛(すくも)市に到着するこのフェリーが適当な手段であった。(存在をこの旅中に知った)
朝の4:10発という中途半端な出発時間、四国までは三時間かかる。
そのためフェリー乗り場は深夜でも開いていた。
2等客室と自転車積み込み、学割合わせて3500円ほど!割高!
けれど乗っていれば四国に三時間でつけるし、それまで寝られるし。
乗り場は、昭和レトロな雰囲気が漂っていて、
古本を50円で売っていた。
確かに、3時間乗るには文庫本1冊持っていた方が
ちょうどいいだろう。
風が強すぎて自転車が倒れるので、中に入れておく。
乗る時間までの二時間、やまだひさしのラジアンリミテッドFを聴きながらウトウトと眠りに付いていた。
眠りに落ちるためにフェリーの自販機でビールを買ったんだがこれがまた割高な上に超ヌルい。
常温もいいところ。
目がさめるといつの間にか乗船時間になっていて、あたふたしながら船に乗る。
本当はこういう時、自転車からマッドや寝袋を持ちこんでおくべきだったんだろうけど、そんな余裕はなかった。
マットがないのを惜しみながら、ここで雑魚寝。
枕とブランケットが放置されているところがあったのでそこに座り込んだら、
「いや、そこ自分のなんですけど」
と怒られる。
ああ、ブランケットは有料の貸し出しだったんね。ごめんごめん。
さようなら九州。
またくることはあっても、もう自転車で走ることはあるのだろうか。
もう走るとしたら車だろう。
妙な切なさを噛み締めながら船室に戻り、ゆらゆらと揺れる床の上で酔いかけながら眠りについたのであった。
株式会社 宿毛フェリーhttp://www.sukumoferry.com