チャリで四国九州リベンジ2018 1日目 2018/3/30 下関〜福岡編
広島駅前の川の駅で寝ていたら、朝になるにつれ風が強くなっていき
喉が痛くなった。
旅初日から風邪をひいたっぽい。
始発を改札前で待つ。
逃せば次の電車は一時間後。
コンビニで朝ごはんを買い込んで、昼までに下関を目指す。
途中山口県の岩国駅で乗り換えるが、下関までの4時間、ほぼ睡眠で終わった。
自分が乗る時間には旅行者しかいなかった(しかもおじさん一人とかしかいない)
が、時間が経つにつれ、スーツ姿の通勤客や学生が増えてくる。
相変わらず、山陽本線特有の古びた列車、山口の農村部の駅からスーツ姿の会社員が乗ってくる姿のギャップがすごい。
これでも新山口や徳山にはそれなりにビルが並んでおり、一斉に乗客は降りていく。
そんな感じでイヤホンから流れるジョン・カビラ氏のラジオを聴きながらウトウトしていた。
※2018年7月現在、山陽本線他、山陽エリアの電車は豪雨災害の影響で不通区間が多数あります!青春18切符ご利用の方、くれぐれもご注意ください。
一日でも早い復旧を祈っております!
気がついたら夢の中、終点を知らせるアナウンスとともに目が覚める。
昨日の朝8時に家を出ているので26時間も移動に費やしていたことになる。
なんだかもう既に旅が終わった気分である...しかし残念ながらここが今回のスタート地点だ。
そもそもスタート地点もその時の気分で決めていて、
下関で降りようか、小倉で降りようか、はたまた福岡市内までそのまま行ってしまおうかと悩んでいた。
が、電車は飽きたし、どうせなら自転車で九州に上陸したいし、ということでわざわざ本州の端っこからスタートになった。
下関駅で降りるのは3年ぶりか。
1年生の頃のチャリサー合宿で使ったなあ。
県庁所在地ではないものの、人口としては県内1位という下関。
娯楽施設も駅周辺は充実している。
それでも、平日の昼間は高齢者が多い。
いわゆる田舎のヤンキーもこの日は見ることがなかった。
今回の装備。今までの旅の反省を活かして軽量化を極めたスタイル。これで二週間乗り切る。
で、着替えたりあれこれ付けたり、ってやっていたら1時間経過。。。
やっとこさ準備を終えたらもうお昼になっていた。
とりあえず下関にはあまり用事がないので関門海峡を目指す。
早速現れるは立派な自転車レーン。
車道にあることは評価ポイントだが、自転車同士の対面通行で減点。
お役所の皆さん〜お願いしますよ〜。
しばし国道9号線を走る。
なかなか関門人道トンネルまでの案内が薄すぎてどこにあるのかが分からない。
あるかぽ〜と地区。
駅前から少し離れて、港に広がる娯楽施設。
はい!からっと横丁という遊園地も存在する。
目の前には市役所もあり、開発しては頓挫しを繰り返しているエリアだ。
そして国道9号線も都市部特有の三車線道路になる。
左に行けば北九州というアオカン(=青い看板)が現れる。
が、これはあくまで自動車に限られた話。
でかい”ふく”のオブジェとの後ろには何人もの人がお昼ご飯を食べていた。
あるかぽ〜とや唐戸地区には遊園地、水族館、市場や飲食店など割と若者も集まるところだったりする。
みんな福岡県を眺めながらご飯を食べる。
皮肉なことに福岡側から山口県を眺めてご飯を食べる人はあまりいない。
そして関門海峡大橋が見える。
時折、釣りをしている人も見受けられる。
この辺には”ふく”を激安で食べれるお店もあったりする。
ちなみに”ふく”なのか、”ふぐ”なのか。
関西ではもともと”ふく”と呼んでいたが、
若者のイントネーションにより次第に”ふぐ”が浸透してしまったそうだ。
しかし、取扱量一位の下関市では今でも昔の呼び名を継承したまま”ふく”と呼んでいる。
ちなみにふぐの漁獲高一位は下関ではなく、石川県能登半島の輪島市らしい。ややこしい。あくまで下関は”ふく” の集積地になっている。
赤間神宮の桜。
目の前にはみもすも川公園。
源義経の像や長州砲のレプリカなどが置いてある。
ここの東屋で寝る旅人も時折いるんだとか。
ででーん。本州から脱出。
ここを通るのは実はもう4回目だったりする。
自転車は通行料20円を料金箱に入れる。
警備員にちゃんと見られているわよ💓
エレベーターにそのまま入って降りれば、海底トンネルへ!
人道とはいえどここは国道2号線である。
入り口にはいかにも観光スポット感満載の展示が多数。
自転車や原付はちゃんと押して歩かないと怒られる。
ちなみにこの時自転車は私しかいなかった。
トンネルを下りきると山口福岡県境出現!
ついにここから九州の旅が本格的にスタートする。
そして門司まで少し登っていくと、出口もご丁寧に国道2号線のオニギリ(=国道の標識)が貼ってある。
ここも同様に観光客用の展示があり、関門突破記念のスタンプも押せる。
たまたま上りのエレベーターで一緒になったおばあちゃんに、
「これでお昼食べな!」
と三つ折りになった千円札を渡された。
「いやいや!大丈夫ですよ!」
と断るも、若者はお金がないでしょ!とポケットに押し込まれた。
ちょうどお腹が空いたので、このお金で豪華なお昼ご飯が食べれそうだ。
感謝。幸先がいい。
こちらもトンネル入り口はあまり下関と変わらない外観。
唯一、こちらには料金箱はない。
左へ。
福岡県道261号→国道3号
ほぼ国道3号の起点でもあり、ほぼ国道2号の終点でもある。
門司(もじ)は街全体がレトロを謳っていて
その名の通りおしゃれな洋風な建物が並ぶ。
門司の港側は、下関とは真反対に閑散としていた。
野良猫がたくさん住み着いているのだろう。
下関をのぞむ。
門司は焼きカレー屋が多い。どこに行っても焼きカレー屋なんじゃないかってぐらい。
しかもどこもナンバーワンのカレーを謳っているもんだからイマイチ信憑性にかける。
今回訪れたBEAR FRUITSは実は一度、一年の頃の合宿で訪れている。
ここの焼きカレーは間違いない。
店内はオシャレなカフェのよう。焼きカレーの食べ方を丁寧に記されている。
芸能人のサインもたくさん並ぶ。
サラダが先に出てくる。自転車旅は野菜が不足しがちになるから、新鮮なサラダが出てくるのは嬉しい。
そして見るがいい!これがスーパー焼きカレーだ。!!
せっかくだからビーフ入りにした。
自分で味をカスタマイズでき、びっくりスパイスをかけていただく。
スプーンで崩すとトロットロのチーズと中の半熟卵が化学反応をおこす。
これはうまい。毎日食べたい。
東京にこんなに美味しい焼きカレーがあるのだろうか。
なんてったって上戸彩さんが「明日世界が終わるなら、最後にこれを食べたい」と絶賛した焼きカレーなのだ。
門司港名物 焼きカレー【スーパー焼きカレー・びっくりスパイスのBEARFRUITS(ベアフルーツ)】
人の金で食った焼きカレーはうまかったか?と心の中で自問しながら店をでる。
京都や奈良のように街の景観を重視しており、ファミマも黒かった。
レトロ重視。
ナンバーワンカレーが並ぶ。焼きカレー界のゆとり教育だろうか。
しばし国道199号を行く。この辺はレトロから遠ざかり、スーパーや倉庫が並ぶ。
ひたすら西へ。だんだんと景色がのんびりしてきた。
意外にも、こじんまりとした街だ。
北九州といえば、暴走族やらヤンキーやら、卍(まんじ)やら連想されるが
平日の昼間にそういうのは全く姿がなかった。
上に走るは福岡都市高速。北九州エリアと福岡エリアにだけある、東京でいう首都高だ。
国道199号から福岡県道50号を経由し国道3号へ。
ムムム??スペースワールド??
そう、ここは2017年大晦日に閉園したスペースワールドであった。閉園してもまだそのまま。哀愁漂う。
八幡といえば、元はここ、八幡製鉄所という地理の教科書に出てきがちな製鉄所であった。
製鉄所もつぶれ、テーマパークもつぶれ。
三代目は何になるんだろう。
これはスペースワールド駅。
スペースワールドはないけど、駅名はそのまま。
国道3号へ。
黒崎駅。ちょっと洒落ている駅。
エヴァみたいなやつがある。。。。
「あきらめました!!」
カオスすぎる。こんな自虐的なラブホもあるのか。
そしてふつうに安い。
だんだんと車の流れが早くなってくる。
国道3号線はかなり車のスピードが早い為、積極的に側道を活用する。
県道299号線へ。
国道3号線復帰。
こんな感じで側道を降りると戻れなくなるような所もあるから難しい。
路肩が広いところは諦めてぶっ飛ばしていく。
車のスピードが早いので追い風でガンガン進む。
岡垣町→宗像(むなかた)市
だんだんとアップダウンがキツくなるものの、
車の流れに乗らないといけないプレッシャー。
トラックの音にビクビクする。
こんな感じで車幅ギリギリのトレーラーも多かったりする。
宗像市に入ってからガソリンスタンドやパチンコが増えてきた。
すると
途中から歩道を爆走するママチャリが競ってきた。
自分くらいの歳の青年で電動でもないママチャリが、
上り坂を爆走し
自分をスイスイ抜いていく。
意味わかんない。ツールドフランスでも出れるんじゃないかな。
あいつママチャリで30km/h出てるぞ。
福岡の自由が丘。
福津市、古賀市とひたすら高速巡航で国道3号線を爆走し、新宮町で県道539号へ。
福岡でもIKEAを発見。大型のホームセンターなどが並ぶ。
福岡の人は家族で買い物ってなるとこの辺に行くのかなー。
遠回りにはなるがこれも福岡市内と北九州市内を結ぶ。
ゆったりとサイクリングしたいならこっちの方がオススメかもしれない。
福岡市とはいえど、まだ景色は田舎。
まだ時間があるので寄り道。
志賀島は金印が見つかったとされる島だ。
島とはいえど、陸続き。
ひたすら直線道路を走る。
追い風でかなり飛ばすことができるから、すぐに行って帰ってこれるだろう。
帰りにここは走らないだろう、って感じで快調に走っていた。
いや、中々着かないな。
すでに夕方の5時を過ぎていて、近くの水族館マリンワールド海の中道とかは、閉園アナウンスが流れていた。
めちゃくちゃ風が強い。
砂が目に入ってくると同時に、海が見えてきた。
やがて、九州大陸を抜けて、志賀島までの砂洲道路 海の中道に繋がる。
その名の通り、両サイドに海が現れる。左手に博多湾、右手に玄界灘。
左手の博多湾の先には福岡市街のビル群がくっきりと見える。
夕暮れ時の景色は美しい。
自転車レーンもあったりと至れり尽くせりなのだが、とにかく風が強い。
海に挟まれているということは砂浜にも挟まれているので
全身砂風呂を浴びるようになる。
サングラスの中にまで砂は侵入する。
呼吸も鼻に砂が入って、苦しい。
両サイドからの波の音がド迫力だった。
志賀島に入ると、、、
何も無かった。
福岡市内とは思えないほどの田舎の街並み、小さな郵便局と商店、小中学校。
海の中道がなければ単なる田舎の孤島になっていたんじゃないかと言った感じ。
島の中には金印海道と呼ばれる県道542号が島を一周するように引かれている。
とりあえず、気になって金印公園というところに行ってみるも。。。
ここで金印が発掘されたとされている。らしい。
この日の2週間前に再整備工事が終わったばかりそうで、
とにかく綺麗な公園だった。
逆に言えば歴史を感じるポイントはどこにもなかった、笑
そして公園には自分一人しかいなかった。
志賀島から福岡市街をのぞむ。
福岡市内で人と待ち合わせているので、ササッと志賀島をあとにする。
同じ市内だしすぐにつくだろう、と。
この時は思っていたよ。
とりあえず海の中道を戻る。
砂が口に入る。
あれ、これってもしかして、同じ道を戻ってませんか?
おまけにさっきの強い追い風は当たり前だが強い向かい風になっていた。
どう頑張っても15キロとかしかスピードが出せない。
福岡市街まで40分ぐらいで戻れるだろうとか思ってた。
と思ったら結局さっきの道をひたすら戻らないと行けず、
天神まで25キロもあるとのこと、、
計算ミスだ。。
箱崎ふ頭。工場や倉庫が立ち並び、
お台場に似たような雰囲気であった。
国道3号線に復帰。
バイパスのような道も姿を変え、
都心道路の雰囲気を段々匂わせてくる。
札幌市内に入る国道12号の景色に似ている。
やっとのことで博多着。ついた頃には真っ暗になっていた。
待ち合わせ時間を大幅に遅れてしまった。ごめん。笑
福岡は都会だけど、東京のような息苦しさはない。
一蘭本社総本店。金曜の夜ということで大行列。
最近は東京のあちこちにあるよね。
中洲。華金で屋台が賑わっていた。
外の席でお酒を楽しむという、なんだかみんな幸せそうな顔をしていた。
天神。福岡パルコ。
2年前にずぶ濡れになりながらここで自転車を押していた光景が蘇る。
西鉄福岡駅。福岡で待ち合わせる時は、西鉄福岡駅のソラリアステージ広場ビジョン前で落ち合うのが常識らしい。
通称「大画面前」
渋谷や新宿で、大画面前集合とか言ったらみんなどこに集まるのかを検証したい。
福岡人のもう1つの待ち合わせ場所、警固公園。
ハロウィンになるとごった返すらしいが、普段は平和。
意外にも人はまばらであった。治安は特に悪そうでもなく、ここでも夜通し寝れそうだなという感じだった。
さて、夕飯はどうしようか。
ここは福岡の連れに任せようではないか。
警固公園から少し歩いた赤坂
というところに、やま中というヤケにオシャレなもつ鍋屋が現れる。
もつ鍋を食べたいならここだ、と予約してくれていた。(それなのに私は大幅に遅刻するw)
しかしあまりにも店内がオシャレなので少々この格好では躊躇われる。
しかも、高校生未満は入店できないらしいぞ。
アダルトもつ。
もう既に祝杯モードである。
100km走ったカラダにビールが沁みる。
もつ鍋もオシャレだった(笑)
なんというか、大衆食堂で食べるようなもつ鍋ではなく、しっかりと食材からレイアウトから整っていた。
値段はもつ鍋にしては割高なものの、
店内の雰囲気からすればむしろ安くない?ってなるほど意外にリーズナブル。
そのくらい、店内の内装は洗練されていた。
人気店のため予約必須。
腹を満たしてしばし散歩、舞鶴公園へ。
桜が満開で、屋台とのマッチが少しエモかった。
エモいとは、以下略
盗撮みたいになってしまった、、、
今年は九州の桜で見納めそうだ。
4月まであと少しの福岡、すでにカラッとした暖かい風が吹いていた。
今年の桜は例年より早い3月の中旬から咲き始めたものの散るまでにかなりの時間がかかっていた。
ここから二週間ほど、桜の変化を楽しみながらの旅になりそうだ。
続く。