秋の!北海道自転車一周旅 15日目 2017/9/14 旭川〜富良野
旭川の万葉の湯で朝を迎えた。
今までの疲れがピークを迎えていて8時くらいまでずっと寝ていた。
旭川駅周辺の朝。夜の飲み屋街が目立つ景色とはまた顔を変える。この変な交差点、旭川常盤ロータリーは地味に、自転車にとって周りにくい。いわゆるラウンドアバウトの正式運用にはなっていないようだ。
旭川市街から10kmほど東に進むと、かの旭山動物園が現れます。
動物園の入り口までそこそこの上り坂になっている。入り口の警備員さんがお疲れ様ーーー!と迎えてくれる。
旭山動物園自体には無料駐車場があるのだが、そこに入るまでにかなり渋滞が続く。そのためか、周辺にはたくさんの民間有料駐車場が並ぶ。各駐車場のオーナーが立て看板を持って呼び込む光景は異様だ。
「伝えるのは、命。」 1967年に開園した古き良き動物園である。
土曜日とあって家族連れやカップルで賑わっていた。が、一人でも動物園は間違いなく楽しめる。普段は動物を見て「可愛い」とかで済ましてしまうものも、一人だと説明書きや展示物をじっくりと読むことができる。
園内は名前の通り旭山の麓にあるので坂になっている。小動物は上の東門の方に位置し、人気のシロクマや猛獣などは下の西門・正門で飼育されている。
イメージよりも”良い意味で”こじんまりとした動物園だ。
あまりにじっくり読んでいたからか、職員の方に声をかけられた。北海道に来てから気づくが、この土地では見知らぬ人に話しかけるというのが当たり前に行われる。その点都会の方が少し寂しい。
アザラシを水中のトンネルから観察。
旭山動物園といえばシロクマでしょ!もぐもぐタイムというご飯の時間に行くと、大迫力。
オランウータンの親子が地上17mもある危険な綱を渡る。やんちゃな子供がどんどん先にいき仕方なく親が追いかけているような、ハラハラする一方で和むシーンであった。
よく見ると雛がいるよ。
カバが目の前でキャベツを丸ごと砕いていく。
オオカミたん。きゃわたん。
北海道ではもう何十頭とみたエゾジカ。
タンチョウも野生でかなり見たなー。間近でよく見ると意外に可愛い顔をしているんだな。
結局、ヒグマを初めて見たのはこの動物園となった。
アザラシ舎では飛べなくなったワシも保護されている。35年前に保護って、、、何年まで生きるんだろう。
旭山動物園は動物の説明がほとんど手書きで書かれており、じっくり読む気になる。かわいい文字で書かれているのがかなり好印象。
知床の生態系が一目でわかる絵巻地図。これはかなり工夫されていて、一度知床を訪れてから見るとかなり面白いよ。
旭山動物園はシロクマがどうしても人気ではあるが、個人的には北海道に野生で生息する動物が飼育されていることがポイントだと思う。なかなかここでしか生態についてじっくり勉強できないから、むしろ一人旅でふらっと立ち寄って見てほしいスポットである。特に複雑な気持ちになるのは野生動物との共存について。熊もアザラシも鹿も、殺さなければいけない時がある。どんなに可愛い顔をしていても、農業や漁業で生活している人にとっては最大の敵。野放しにすれば個体数も異常に増える。でもその生態系を一番壊しているのは人間なんだろう。
ここは小学生の夏休みの宿題とかにはかなり適していると思う。資料館も充実しているので一日丸々過ごせるかな。
動物を全部見る程度なら約三時間で周れるが自分は4時間半もかかってしまった。
旭山動物園を後にし、およそ3キロ。少しきつめの坂を登り、ダート道を抜けると東桜岡という郊外に、とあるカフェへ...
拝啓 犬がいます。
まるで軽井沢のリゾートにでも来たよう。雰囲気良さげのカフェが現れます。
その名も「cafe good life」
スローライフとはこのことか!という感じ。
ふっくらハンバーグカレーを注文。カフェらしくものすごくおしゃれなカレーが出て来た。しかもスパイスがいくつも合わさった、爽やかな味が楽しめる。かなりの本格派だ。
Bセットにはコーヒーとケーキもつく。落ち着いた雰囲気に旅をしていることも忘れてしまう。
看板犬、ソンドレ君。お店の雰囲気にあった、かなり利口で落ち着いたワンちゃんだ。11歳で少し調子が悪いみたいなんだけど...
休日を楽しみに、車で訪れるお客さんも多かった。いくつか建物があり、隣では結婚式もちょうど行われていた。
旅人が来るには少しおしゃれすぎるから、こんな格好で来てしまったことをちょっぴり後悔。店員さんによれば、バイクも自転車も、旅人らしき人が来ることは全然ないらしい(笑)
でも、旭川に来たらまた絶対に寄りたいと思えるところだった。時間があるときにのんびりしに来たい。
さて、かなりのんびりしすぎました。時刻は15時30分、予約した富良野のライダーハウスに18時前には着かないといけません。
落ち掛ける太陽と襟裳岬ぶりのにらめっこです。富良野まで約50キロ。獲得標高(実質、何メートル分登るか)417mとまあまあの難関です。間に合うかな...
↑かんのファームの花畑。
道道37号→道道68号→国道237号とチャリを飛ばします。旭川をすぎると美瑛町(びえいちょう)に入ります。ここは美しいなだらかな丘がいくつも形成され、人気のスポットです。
パッチワークの路とか、マイルドセブンの丘とか、いわゆる”北海道らしい景色”が一番楽しめる場所。
急いでるが故に国道から外れられなかったことがかなり悔やまれる。
果てしなく続く登り坂をたしか25km/hをキープしながら走り続けていたので相当必死になっていたのでしょう。交通量は多く、助手席の窓を開けて応援してくれる人も5台ぐらいいたかな。そのぐらい、必死だった笑
3時間10分かかる予定の道のりを、2時間40分で到着。日暮れも余裕でクリアである。くっきり映る日高山脈が美しい。
ということで、本日の宿のライダーハウスふくだめろん。昔入っていた自転車サークルの人の情報で聞きつけたライハ、どうやら500円で泊まれ、メロンの半玉サービスもあるとか??
にしても辺りは誰もいないのである。
そしてよく見渡すと...
悲報。オーナーさんによればメロンの出荷自体今年は行なっていないようなのである。というかそもそも9月はメロンの時期も終わっている。残念。
土曜日だというのに、泊まっていたのは自分一人だけだった。一人で部屋を使えるって本来なら喜ぶところだが、ライダーハウスは旅人みんなでワイワイやる場所なのだ。寂しすぎかよ!
近くの、ふらのラテールで温泉に浸かる。
9月半ばの富良野は夜7度を観測していた。ライダーハウスにはエアコンがないからかなり冷える。
星がきれい。空を眺めながらサッポロクラシックとおつまみをいただく。
そして、明日の夜には台風がくる。